守るか?攻めるか?暑さと闘う2024年夏 守るか?攻めるか?暑さと闘う2024年夏

すでに夏日の日があったりと、今年も猛暑になることが予想されています。しかも期間が長いとか?昨今の夏の暑さは、〝しのぐ〟だけでは間に合わない。まさに暑さとの闘い!守りつつ、攻めながら、暑さに勝利しましょう!

暑さからは〝逃げるが勝ち!〟
熱中症予防で夏の暑さに勝つ!

かつての夏の暑さには、季節らしさが感じられました。でも、ここ数年の猛暑続きは、暑さが攻撃的だと感じるほど。
そんな暑さと闘うための大原則は〝暑さから身を守る〟こと。敵前逃亡するみたいですが、〝逃げるが勝ち!〟なのです。
暑くなり始めると熱中症の予防が話題になりますが、熱中症予防も〝暑さを避け、身を守る〟ことが基本。室内で過ごしていても熱中症を発症しますので、正しい対策の知識をもつことが大切です。

室内で暑さを避けるには

◯エアコンや扇風機で室温調整
室温は28℃が目安。エアコンの温度設定ではなく、きちんと温度計で確認して、室温を調整すること。

◯こまめな室温・湿度の確認
節電時でも室温が28℃以上にならないように要注意。湿度も50~60%を保つように併せて確認すること。

◯遮光カーテンやすだれの活用
室内の蓄熱を避けるために、日中は遮光カーテンを引いたり、すだれをかける等で差し込む直射日光をさえぎること。

屋外で暑さを避けるには

◯日傘や帽子の活用
外出時の直射日光を避けるためのマストアイテム。面倒でも必ず使用すること。

◯日陰でこまめに休憩
外歩きをする際には、木陰や涼しい室内に入るなど、日陰で休憩をとること。

◯日中の外出を回避
天気のよい日は、なるべく暑さがピークになる日中の外出は避けること。

体の蓄熱を避けるには

◯機能性の高い衣服の着用
通気性がよく、吸湿性・速乾性の高い素材の衣服を着ること。

◯冷感グッズの活用
手軽なものなら保冷剤、冷やしタオル、氷のう等。また、市販の冷感グッズの活用で、体を冷やすこと。

暑さとの闘いは、熱中症予防を主眼におくのが◎。夏の暑さが攻めてきたら、まずは、体を守るための〝逃げの一手〟で、元気に夏を乗り越えましょう!

暑さ指数を日中の活動の参考に

熱中症対策の指標として有効なのが、暑さ指数(湿球黒球温度:WBGT=Wet Bulb Globe Temperature)と呼ばれるもの。
人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で、人体の熱収支に与える影響の大きい❶湿度、❷日射・輻射(ふくしゃ)など
周辺の熱環境、❸気温、の3つを取り入れて算出される数値によって、活動の指標が決められています。
暑さ指数は環境省のホームページで随時更新されていますので、活動の参考にしてください。

●環境省「暑さ指数(WBGT)の実況と予測」https://www.wbgt.env.go.jp/wbgt_data.php

体の熱を冷ます、暑さ対策グッズ5選

外出時は、暑さをためない!
体の熱は冷やして、逃がす!

猛暑日の外出は避けたいものの、夏はホリデーシーズン。夏季休暇やお盆休みなど、外出の機会が増える人も多いのでは?観光などは暑さのピーク時に重なりがちなので、しっかり暑さ対策をして出かけるのが鉄則。
直射日光をさえぎる帽子や日傘、通気性・速乾性のよい素材の衣服などを着用するのはもちろんのこと、暑さによる体の蓄熱を避けるための冷感グッズなどを併用するのがおススメ。特に首を冷やすのがポイントです。
冷感グッズに首周りで使うものが多いのは、首には大きな血管があるから。首を冷やせば、冷えた血液を効率的に全身へ送ることができ、体への熱を逃すことができます。首を冷やすことは、熱中症予防としても有効な手段です。

空調服

小型の送風ファンがついた服です。ファンを使って外気を送り込み、汗を気化させることで体温を下げる効果があります。もともとは作業着として開発されたものですが、最近の暑さでタウンユースにも活用されています。

アイスリング

リング内のPCM素材が凍結することで冷感が生じるグッズ。冷凍庫・冷蔵庫・冷水などで冷やすタイプ、28℃以下の環境下で自然凍結するタイプがあります。冷感はおだやかで、持続時間は1~2時間程度。PCM素材が液体になると効果がなくなります。

冷感タオル

水で濡らして、絞って振ると冷たくなる瞬間冷却タイプと、そのまま首にかければ冷たさを感じる接触冷感タイプがあります。100均ショップなどでも購入可能で、スポーツショップやアウトドアショップでは、より機能性の高いものが入手可能。軽いので持ち運びにも便利。首元に巻いて使用すると体温調節がしやすくなります

ネックファン

首元に送風することで、涼しさが感じられる首かけ型扇風機。風で汗が気化することで冷感が得られます。ペルチェ素子を利用したプレートが併用されているものは、接触冷感の効果もあります。

ハンディファン

暑い季節には町中でよく見かける手のひらサイズの扇風機。電池式や充電式のものがあります。コンパクトで持ち運びにも便利。充電スタンドに立てれば、室内では固定式のミニ扇風機としても使えます。

この他にも、保冷剤を使うネックタオルや使い捨ての冷感シートなど、さまざまな冷感グッズがありますので、そのときどきの活動内容や行動時間、自分にとっての使い勝手のよさなどで選ぶといいでしょう。ただし、首を冷やし過ぎると、肩こりや首こりの原因になったり、自律神経の乱れにつながったりもしますので、帰宅後は湯船に首までつかって、冷えを解消してくださいね。

外出時には、必ずチェック!

✅ 帽子・日傘は持った?
✅ 水分補給の飲みものは持った?
✅ 着ていく服の通気性はいい?
✅ タオルや扇子などは持った?
✅ 暑さ対策グッズは何か用意した?
✅ 日焼け止めは塗った?
✅ 外出先に休憩できる日陰はある?

おいしい水分補給で、暑さを攻める!

私たちの体は、成人で約60%、高齢者でも約50%を水分が占めています。
暑さで体の水分が不足すると、脱水状態になり、熱中症のリスクが高まります。
涼しい室内にいても熱中症になるのは、水分不足が一因なのです。
水分不足にならないためには、こまめな水分補給が重要。基本的には水でもかまいませんが、汗を多くかく時季は、水分だけでなく、汗と一緒に失われるミネラル分も補給してあげるのがベター。
また、渇いた体には、摂取した水分が素早く浸透することも大切。たとえば、ハイポトニック(低浸透圧)飲料と呼ばれるものは、体への吸収が速いので、水分が失われがちな暑い季節の水分補給にはおススメです。
水分補給に向かないのは、利尿作用のあるもの。コーヒーや緑茶などカフェインを含む飲料やアルコール飲料などです。また、ジュースなど糖分を多く含む飲料で水分補給していると糖分の摂りすぎが心配です。こまめな補給に加えて、飲料の種類も考えるとよいですね。
でも、水ばかりでは飽きてしまいますよね。そんなときにおいしく水分補給できるおススメの飲みものをご紹介します。

麦茶

夏の飲みものの定番ですが、なぜ暑い季節に麦茶がいいかご存じでしたか?麦茶はノンカフェインで、ほてった体を冷やす効果もあり、ミネラル分も含まれるから。水では味気ないのであれば、麦茶は手軽でおススメです。

レモネード

レモンに含まれるクエン酸には疲労回復、香りには食欲不振を改善する効果がありますので夏にはピッタリ。レモン果汁に砂糖やはちみつなどで甘味を加え、水で割るだけで簡単に作れます。最近は、甘みを少なめにして、塩を少し加えた塩レモネードも人気です。

梅ジュース

レモンと同様、梅には豊富なクエン酸が含まれています。梅の酸っぱさを想像しただけで唾液が出てきますが、唾液の分泌を促すことで食欲が増進し、食事の消化吸収がよくなります。梅ジュースは、梅シロップを水で割ったもの。梅シロップは、青梅と砂糖だけで簡単に作れますが、今年の梅の季節は終わってしまいましたので、市販の梅シロップを活用してくださいね。

ビネガードリンク

酢の主成分、酢酸には唾液や胃液の分泌を促して、消化酵素の働きを活性化させる働きがあります。消化酵素の働きが活発になると胃の働きがよくなり食欲を増進します。酢に砂糖と好みの果物を漬け込むだけでビネガードリンクのベースは簡単に作れますが、1杯分だけなら、酢に好みのジャムで甘みを加え、水で割るだけでもOK。また、市販の〝飲むお酢〟を活用してもいいですね。

そのときどきで、いろいろと楽しみながら水分補給を実践。体の水分不足を予防して、暑さを攻めていきましょう!